けねでぃブログ

サッカー戦術分析を中心に色々書きます

2019年8月10日名古屋vs川崎

10試合未勝利の名古屋。今節は名古屋が5バックから4バックに戻してきた。守備の立て直しを狙って5バックにした風間監督であったが失点は止まらなかった。やはり処方箋としてチーム方針と相容れない戦術を取っても選手達が直ぐに順応できずに、混乱してしまったのではないか。

どうせ失点するなら攻撃的姿勢で、名古屋らしくボールを支配して、相手をねじ伏せようという意気込みで試合に臨んだ名古屋だった。加えて、川崎は名古屋を悩ませる撤退守備ではなくポゼッションサッカーで真っ向勝負で挑んでくるという計算もあったのだろう。

 


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■名古屋の守備

 

攻撃的に、とは言っても守備対策はしっかりと施してきた風間さん。直近の失点の多くがクロスからだったことを鑑みて、サイドハーフに守備力の高い和泉と比較的守備に戻る前田を置いた。しっかりとプレスバックしてくれる和泉と前田のおかげで相手に楽にクロスを上げさせないことに成功した名古屋は安定した守備を見せていた。

 

■好調な攻撃陣

 

左サイドは和泉吉田+シミッチの連携による突破、右サイドは前田のドリブル、中央はジョーへの楔パスからの中央突破、といつも通り多彩な攻撃を見せる名古屋。しっかりと攻撃が得点に繋がったことも一因だが、川崎が真っ向勝負で来てくれたおかげで川崎のゴール前にスペースがあったことも大きい要因だろう。

 

■ネットの片鱗

 

ボランチのネットはシミッチのように決定的なパスを出すことが多いわけではない。しかしボールの持ち方、動かし方が非常に上手い。前半15分頃のプレーのように体の動き1つで相手選手を動かしパスコースを作るのはボール回しのリズムを作ることもできるし、ボールポゼッションにより相手のプレッシング強度を削ぐことにも繋がるだろう。

今までは守備に熱心でないボランチだなぁという印象だったが、今後バルサブスケツのようなプレーが出来るようになれば良いボランチになるのではないだろうか。今後が楽しみな選手である。

 

◼️今後

 

ようやく勝てた名古屋。調子の悪いチームの特効薬は勝利である。今までも点が取れていないわけでも無く、試合内容が悪かったわけでもないので、チームは息を吹き返すような気がする。